古川 健

登録番号 4257
B1級
身長:167cm 体重:50kg
血液型:A型

 ははは、と優しく笑う。それにつられて緩やかな孤を描く目。口角もきゅっと上がる。「『おっとりしてる』とは、よく言われます」。柔らかな声色でそう話すのは、今若手の中で最も光を放つ宮島競艇地区スター(※1)、古川健だ。
  古川は今季絶好の走りを見せている。2月23日から6日間、地元宮島で行われた第6回JLC杯では、優勝戦進出はならなかったものの3度の1着を決めた。その結果 今季の勝率は5.44(3月16日現在)。目標のA2級(※2)昇格も、目前まで迫ってきている。
  しかし、ここに辿り着くまでの時間は古川にとって少し長く感じたかもしれない。44走目にしての初勝利は、手腕が3年で試される競艇界において、決して早くはなかった。「同期が次々と1着を決める中で、いつになったら勝てるのか焦りはありました。でもスタートだけは負けたくなかったので、絶対にトップで切りに行きました」。待望の1勝を挙げた時も全速でスタートを切り、第一ターンを対岸に飛び出る程の勢いで旋回。「ゴールした時はめちゃくちゃ嬉しかった。心の中で『やったー! 』とガッツポーズをとりましたよ」。古川はこの勝利で勢いづき、翌年11回もの1着を果 たして着々と腕を上げた。そして安定した操縦技術で勝率が上昇している所を評価され、宮島地区スターに選出。名実共に期待を受ける選手に育った。
  だが、現状には満足しない。好調の要因を「プロペラが自分に合ってきたから」と分析するが、それもA1級の前本泰和さんに師事しているからこそ。「前本さんはG1 競走(※3)に出場して活躍なさっている先輩。そういう方と同じようなペラを使っているんだから、B1級で止まっているわけにはいかないんです。先輩に頼ってばかりでなく自分で調整できるようにしないと」。自らを叱咤し、レベルアップを誓う。
  また地区スターに選ばれたことも、古川の勝負に懸ける想いをさらに駆り立てている。「どのコースから進入しても、トップでスタートを決めて勝つことができるレーサーになりたいです。宮島では絶対に頑張らないといけない。気持ちで負けたら終わりだし、誰が相手でも絶対に負けたくない。本番出走直前はそれだけを考えています。もっと上を目指すには、今までの全速で行う一か八かのレースではなく、レース展開を見ながら走る必要がある」。
  一時も揺らがない目。奥底から沸々と闘志を感じさせる。「ファンにはマクリ差しを見て欲しい。僕の一番の得意技です」と意欲も十分。その瞳の先にはA級という新たな舞台。古川は虎視眈々とその機会を窺い、地元宮島競艇場で今大きな飛躍を遂げようとしている。

※1 「地区スター制度」:若手選手育成と競艇人気の向上を目的として05年に制定され、将来性のある若手が各競艇場から1名のみ、A2級〜B1級より選ばれる制度。地元競艇場で数多くレースに出場することになる。
※2 「選手級別制度」:選手の級別は、上位からA1、A2、B1、B2の4ランクに分けられる。
※3 「G1競走」:A1級の選手ばかりで開催されるグレードの高いレース。  


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